「排痰法」という痰を出す手技の一つに「スクイージング」という方法があります.
これは徒手的に胸郭の圧迫を加えて,呼吸を深くするように介助し,患者さんの痰を出す方法です.
「胸郭を圧迫する」といっても”やみくも”に胸郭を押せばいいものではありません.
胸の動く方向を無視して胸郭をに圧迫を加えれば,呼吸がしにくくなります.
呼吸がしにくくなってしまえば,痰を出すことはできません.
患者さんも自然な呼吸をすることができません.
「一生懸命,胸を押したとしても,思ったように痰が出せない!」
ということになってしまいます.
そこで「スクイージング」をする時には,胸郭の動きに注意しましょう
胸郭を圧迫する時に注意すべき点
「心肺蘇生法」で胸骨圧迫を加える場合には,胸に対して垂直方向に圧迫を加えます.
ところが「呼吸介助法」でこれをやってしまうと,呼吸が全然楽ではありません.
呼吸介助法は,本来良い呼吸が楽になる手技です.
呼吸が楽になってくれば,だんだんと気持ちが良くなってきます.
自分で意識せずとも深呼吸ができるので,非常に楽な気持ちになります.
胸郭を圧迫する時にうまくできなければ,非常に不快な気持ちになるでしょう.
これは練習しないとできるようにはなりません.
それではどんなことに注意したらいいのでしょうか?
胸郭がどのように動くのが知ろう
胸郭は,上部(上位)胸郭,中部(中位)胸郭,下部(下位)胸郭で,動き方が異なります.
人によってもその動き方は多少違います.
健常成人であればほぼ一緒の動きをしますが,高齢者や肺に疾患を抱えている人は,「胸郭の硬さ」や「左右差」がある人もいます.
胸郭がどのように動くのかどうか,まずは健常人で練習をして,健常な人の胸郭がどのように動くのかを理解した後に患者さんの胸郭の動きを確かめてみると良いでしょう.
呼吸介助で注意しなければならない点
スクイージング呼吸介助法の延長です.
そのため呼吸介助が上手に出来なければなりません.
呼吸介助で侠客に圧迫を加える時には以下の点に注意しましょう.
- 胸をグイグイ垂直方向に押さない
- 胸郭の動きを理解していない
- 患者さんの呼吸を邪魔してしまう呼吸介助
- 患者さんの呼吸とタイミングが合わない
その他にも,たくさんの注意点があります.
より詳しい情報は「Vimeoの動画講習」で解説します.
是非視聴してみてください.
呼吸介助や胸郭圧迫を加える際の注意点をより細かく解説していきます.
新人理学療法士やその他コメディカルの方は,患者さんの呼吸が楽にできるように排痰法について勉強していきましょう.
是非,動画を視聴して「呼吸介助スペシャリスト」「スクイージング スペシャリスト」を目指しましょう.
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