”サルコペニア”という言葉を知っているでしょうか?
サルコペニアは,”加齢に伴って骨格筋量が減少し,身体機能や筋力が低下してしまう状態”です.
そのため、加齢が関係します。しかし、歳をとっても元気な人もいますよね?加齢以外には、何が原因になるのでしょうか?
この記事では、加齢の原因について理解することができます。原因を理解して、サルコペニアにならないように対策をしていきましょう。
ぜひ読んでみてください。
1次性サルコペニア:加齢性サルコペニア
歳をとるにつれて、筋肉量は減少しやすくなります。
「若いときは、結構筋肉あったんだけどね――。歳をとると、1年毎に体力や疲れ方が全然違う」
という言葉をよく耳にします。サルコペニアに加齢が関係するのは、サルコペニアの定義からも当然です。しかし、低下するのは筋肉量だけではありません。
これらのことが加齢によってサルコペニアに影響を及ぼと考えられています。
そのため、筋肉が作りにくく、分解されやすいということになります。
2次性サルコペニア①:不活動によるサルコペニア
運動しない人は、若い人でも筋肉が増えません。中高齢者ではなおのことです。
そのため、運動不足になれば、筋力が低下します。
運動不足の生活スタイルや寝ていることが多い状態が続く、普段の活動が低下すれば筋肉の合成が起きることはありません。筋肉は常に分解もしています。不活動であれば、筋肉の分解(異化)が進み、筋肉がやせ細っていきます。
また、少し歩いて移動していても筋肉に負担がかかるような運動をすることがなければ、筋肉の肥大や筋力強化の効果を得ることは難しいと考えられます。安静の状態を続けていると、特に足(下肢)の筋力が著しく低下するといわれています。
そのため、活動性が低い中高齢者は、歩行などの移動能力が低下します。加齢による影響に加えて、不活動がサルコペニアを進行させます。
2次性サルコペニア②:疾患によるサルコペニア
残念ながら、疾患を患うことで筋力が低下することがあります。
悪性腫瘍による、”がん悪液質”や心臓疾患にともなう”心臓悪液質”なども筋肉量の低下に関連すると考えられています。
2型糖尿病もサルコペニアの有病率が高く、メタボリックシンドロームでもサルコペニア、サルコペニア肥満の有病率が高いと報告されています。
その他の疾患であっても加療(治療を施すこと)による安静や活動量の低下であっても筋肉量が低下します。疾患を患った時には安静が必要となりますが、過度な安静には注意が必要です。
入院をすると加療にともなう廃用症候群の予防のためにリハビリテーションが行われます。体力が落ちると自宅退院が難しくなる場合もあるのでリハビリテーションを行っている人、リハビリテーションを行う必要がある人は積極的に行いましょう。
2次性サルコペニア③:低栄養によるサルコペニア
トレーニングをしても低栄養の状態では、筋肉量の増大や筋力強化の期待はできません。
筋肉をつけるのは、筋肉の元となる”栄養”も必要です。
これらの抗酸化作用のある食品の摂取が不十分だとサルコペニアに関連すると報告されています。
筋タンパク質合成を促進するには運動と栄養が必要です。
身近な人がサルコペニアならないために
サルコペニアの有病率に対する研究では、6~12%の方がサルコペニアであると報告されています。(対象者の年齢や環境によって影響されます)Yasuda 2014,Janssen I 2002,Castillo EM 2003
疾患のある方や入院している人であればサルコペニアの有病率も高くなります。
身近な人がサルコペニアにならないように注意してください。
まとめ
サルコペニアの原因は、以下のことが考えられます。
- 加齢による影響
- 不活動による影響
- 疾患による影響
- 低栄養による影響
加齢以外は、普段からの心がけで対策をとることができます。
不活動による影響 ➡
疾患による影響 ➡
低栄養による影響 ➡
普段から活動的になる
生活習慣病などの疾患にならない
栄養はバランスよく摂取する
対策方法をシンプルに書きましたが、健康的な生活そのものですね。
そのためには、高齢になる前の生活が重要だと思います。
若い時から運動をして不摂生をしない生活を心がけている人は、中高齢者になってからも健康に対する意識が高いです。高齢になってから運動や生活習慣に対する意識を変えようとしてもなかなか難しいです。
一人で気を付けることができないのであれば周囲の人の協力が必要になることもあります。
サルコペニアにならずにいつまでも動ける身体作りをしましょう。
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