アンチエイジングにはホルモンが影響します。
歳を取ってくるとホルモンの分泌量も減ってきます。
更年期障害も性ホルモンが関係していますし、それによって体調を崩したりもします。
目に見えるものではありませんか、ホルモンが身体に及ぼす影響は非常に大きいといえます。
このホルモンをどのように整えたらいいのか?
今回は、性ホルモンに関係するDHEAというものについて解説していきます。
この DHEAは、「筋力」「筋肉量」「免疫力」「意欲や気力」にも関係してくるホルモンです。
「歳をとってからやる気がなくなってしまった」なんていう方もたくさんいますよね?
今これを読んでいるあなたもそう感じたことがあるのではないですか?
いつまでも「バイタリティあふれる人」でいられるよう、ホルモンバランスが整えられるようにしましょう。
この記事を読んでほしい人
- 40歳代過ぎの男女
- 老けたくない人
- アンチエイジングを考えている人
- 健康を意識した人
- 筋力・筋肉量をつけたい人
アンチエイジングだけじゃなくて全ての人にとって必要なことだと思います。
「別に自分は見た目が老けてもいい」
と考えている人でも体の中身は健康でなければなりません。
将来のことを考えると筋肉や筋肉量をつけて体が弱らないようにしなければなりません。
どんな人でも体が弱らないようにする努力は必要です。
特に40代を過ぎてくると老化を感じてきます。
体は動いていても白髪があったり、しわが増えてきたり、当然のことながら人間の体の細胞は歳をとっていくものです。
アンチエイジングには、ホルモンが影響する
そのホルモンのひとつが、「性ホルモン」です。
男性ホルモンは、筋肉を作り、筋力を強化します。
性ホルモンの分泌量も生活習慣や加齢に伴って低下します。
ホルモンバランスが崩れると体の様々な不調を起こすので、生活習慣やストレスのコントロールを行いホルモンバランスを整えることは非常に重要です。
男性ホルモンは女性にとっても必要なもの
副腎
↓
- ストレスホルモン(コルチゾール)
- 若々しさを保って・免疫を維持するホルモン(DHEA :デヒドロエピアンドロステロン)
↓
- 男性ホルモン(テストステロン)
- 睡眠に関係するホルモン(セロトニン、メラトニン)
副腎から分泌されるコルチゾールは、ストレスを受けたときに「頑張るぞ!」というホルモンです。
ストレスを受けた時には必要なホルモンなのですが、『テストステロン、セロトニン、メラトニン、DHEA』などにも影響を及ぼします。
ストレスにさらされていると、男性ホルモンが低下します。
DHEA(デヒドロエピアンドロステロン)は、性ホルモンの材料になる
DHEAは、 コルチゾールと同様に副腎から分泌されるホルモンです。
DHEAは、テストステロン(男性ホルモン)やエストラジオール(女性ホルモン)の材料になります。
DHEAの役割
この性ホルモンの材料となる DHEAは、体に様々なプラスの影響を与えてくれます。
DHEAの効果についてまとめます。
- 筋力
- 免疫力
- 意欲
- 活力
- 行動力
- ストレスを緩和
筋肉をつけるだけじゃなく、メンタルにも重要なホルモンであることがわかります。
そして、病気の予防にも効果があります。
- アルツハイマー病の予防と改善
- 脂質異常症
- 動脈硬化症の予防
- インスリンの効果を助けて糖尿病の予防
- 生活習慣病の予防
アルツハイマー病といえば認知症です。
年をとってから認知症になってしまうと誰かの介護が必要であったり、自分のことがわからなくなってしまう、記憶力が低下してしまうという様々なことが起きてしまいます。
ちなみに、アルツハイマー病は認知症の原因の67.6%をしめます。
認知症の中では最も発生率が高い原因です。 (厚生労働省老健局 資料)
脂質異常症、動脈硬化症、糖尿病などの生活習慣病は、心筋梗塞など血管系の疾患のリスク因子になってしまいます。
血管系の疾患といえば、 心筋梗塞だけでなく脳梗塞なども挙げられます。
人間の死因別死亡率では、第2:心血管疾患、第3位:脳血管疾患と死亡原因に直結します。
アンチエイジングだけでなく命を脅かす疾患に関しても関連してくることが分かります。
DHEAが減ると
- 筋力の低下
- 筋肉量の低下
- 免疫力の低下
- 意欲・気力の低下
また病気に関しても、 上記の予防効果が少なくなってしまうことが考えられます.
筋肉量や筋力が低下すると将来、フレイルやサルコペニアになってしまう可能性が高くなります。
免疫力が低下してしまうのは、新型コロナウイルスが流行している昨今では非常に重要です。
意欲や気力が低下してしまうということは鬱にもなってしまう可能性が高くなります。
どれをとっても良い事がありません。
副腎で『 DHEA』『コルチゾール』は作られる
DHEAもコルチゾールも副腎で作られます。
DHEAは、 ストレスを緩和する「抗ストレスホルモン」です。
コルチゾールもストレスに抵抗するホルモンです。コルチゾールは、血糖値を上げてストレスに対抗します。この時に活性酸素が発生して、体を錆び(酸化)させます。
この酸化を防ぐのがDHEAです。
ストレスを受けているとコルチゾールを作るために、コレステロールが不足します。
それとともに、DHEAを作る材料が不足してしまいます。
DHEAの作る量が減ると、筋肉量が減ったり免疫が低下したり意欲や気力が低下します。
DHEAを作るために
DHEAを分泌するには、ストレス、睡眠、栄養バランスが影響します。
- ストレスコントロール
- 睡眠
- 栄養バランス
- 運動
ストレスコントロール
ストレスホルモンの産生を抑制して、DHEAの作る量を増やすためにはストレスのコントロールをするのが有効です。
- 適度な運動
- 適切な休養
- 適切な睡眠
ストレスコントロールは、個人個人によって違います。
自分なりの方法でストレスをコントロールしましょう。
一般的には、 運動睡眠などで過度なストレスを抑制しましょう。
ストレスの原因が環境であれば、可能な範囲で環境調整をしましょう。
睡眠
睡眠不足もDHEA の分泌に影響します。
また、睡眠不足はストレスをためることになり、コルチゾールの分泌が増えます。
睡眠に関連するホルモンといえばセロトニン・メラトニンです。
セロトニン・メラトニンの分泌量が睡眠不足になることにより減少し、睡眠不足に拍車をかけることになります。
悪循環に陥ることになるので、睡眠コントロールをしましょう。
適切な睡眠時間帯
睡眠は、DHEAやセロトニン・メラトニンの他、成長ホルモンも影響します。
成長ホルモンは、成長期をピークに減少します。
成長ホルモンは、体の成長に影響するだけでなく、筋肉量を増やしたり、筋力を強化するのにも影響します。
成長ホルモンの分泌は、ある睡眠時間帯で分泌量が増えます。それは、
『午後10時から午前2時までが最も多い』
といわれています。
夜更かしをしないようにして、「早寝早起」を心がけましょう。
加齢に伴って成長ホルモンの分泌が少なくなり、さらに夜更かしをしていると成長ホルモンの分泌が少なくなります。
成長ホルモンが減り、筋肉量も減ると代謝も落ちます。
筋肉量が減る ➡ 基礎代謝が落ちる ➡ 脂肪が燃焼しない ➡ 太る
という悪循環になるので、 適切な睡眠がとれるように早寝早起きを意識しましょう。
※筋力トレーニングの後にも成長ホルモンは分泌されます。
DHEAを作るための栄養バランス
DHEAやコルチゾールなどホルモンのの原料となるのはアミノ酸やコレステロールです。
”コレステロール異常”と聞くと脂質異常症が思い浮かび、病気の原因と考えてしまいます。
しかし、コレステロールが不足するとDHEAの材料不足になってしまいます。
積極的にコレステロールを取る必要はありませんが、全くコレステロールを含まない食事をして材料不足になってしまうのも問題です。
適切にコントロールできるように栄養バランスに注意しましょう。
DHEAを増やすための運動習慣
運動は、DHEAを増やすために有効と言われています。
運動強度の目安は「筋肉に軽く負担がかかる程度の運動負荷」です。
特に、下半身は筋肉量が多いので積極的に鍛える必要があります。
アンチエイジングで体を弱くさせないためにも下半身を強化させる必要があります。
のんびり歩くようなウォーキングだと DHEAの 分泌を促進させるような効果が得られないかもしれません。
少しで早歩きで歩いたり坂道を登ったりと下半身に負荷がかかるようなトレーニングをしましょう。
長い距離を歩きで歩かない場合には、インターバルを入れた早歩きで歩行速度に緩急をつけて歩くと良いでしょう。
何よりも運動しなければならないという強迫観念に駆られるとストレスの原因になりますので、自分が行いやすい運動が継続できるような方法を見つけるといいですね。
まとめ
DHEAは、副腎で作られる性ホルモンの材料である。
副腎ではコルチゾールと DHEAが 作られる。
ストレスが多いと、ストレスホルモン(コルチゾール)が多量に作られるため、DHEAの材料が減る。
DHEAが減ると、性ホルモンが作られず、筋力・筋肉量が低下する、免疫力が低下する、意欲・気力が低下する。
ストレスのコントロールをして、DHEAの産生ができるようにする。