「排痰法」や「スクイージング」のためには,”痰の場所”を特定する必要があります.
なぜ痰の場所を見つけないといけないのか?
痰の場所はどこにあるのかを特定してから,体位ドレナージで「重力」を使って痰を気道に落とします.
ケチャップやマヨネーズ,歯磨き粉を最後まで使い切るためには,しばらく出口の方を下にしておきますよね?
さかさまにして冷蔵庫に入れておいたり,歯磨き粉はチューブをさかさまに置いておくことが多いと思います.
そのまましばらく放っておくと,出口のほうにケチャップやマヨネーズが寄ってきます.
そして,使う時に勢いよく絞り出して,空気と一緒に出すように最後まで使い切ると思います.
体の中から痰を出すときも一緒です .
そのためには,痰があるのかを確認していかなければなりません.
重力を使って痰を移動させる方法が「体位ドレナージ(体位排痰法)」です.
痰がある場所を見つけましょう
痰の場所を確認するためには画像診断やフィジカルアセスメントを参考にしていきます・
ですので,解剖学的な知識も勉強していきましょう.
胸部レントゲン写真は,立体的な物を平面の画像で見ます.
「影絵」と同じです.
平面の画像を見て,立体的な胸を想像していかなければなりません.
空気のある所は黒く写り,空気以外なところは白く映ります.
仰向けで寝ている時間が多い患者さんは背中側に痰がたまりやすくなります.
それが「下側肺障害」です.
急性期の段階では,仰向けで寝てることが多いので痰や胸水などは背中側に溜まりやすくなります.
CT 画像が確認できない時にはどうしたらいいのでしょうか?
画像が確認できない時には,フィジカルアセスメントを使って痰の貯留している場所を想像していきます.
訪問看護リハビリテーションをやっている施設など,画像診断ができない施設もたくさんありますからね.
そのような施設ではフィジカルアセスメント自分でする必要があります.
フィジカルアセスメントには,「視診」「触診」「聴診」「打診」があります.
このフィジカルアセスメントをうまく使って痰の場所を考えていきましょう.
急性期病院でなくても排痰法は必要です
自分が働いてる職場のことで考えてしまいますが,急性期病院であっても,回復期病院であっても,在宅や訪問でもあっても排痰法は必要になることがあります.
病院で勤務されてる方はもしかしたら排痰法の勉強会をするかもしれません.
院内であまり呼吸リハビリテーションの勉強会をしない場合には,外部の勉強会に出て講習を受けるしかありません.
訪問看護ステーションや訪問リハビリテーションで働いたことはありませんが,どの医療現場も介護現場も忙しいので,なかなか勉強する機会がないのではないでしょうか?
そういった場合には,自分で勉強会を見つけて参加するしかありません.
どのような患者さんに対しても呼吸機能はありますし,加齢に伴って呼吸機能は低下していくものです.
ましてや COPD などの肺疾患がある方は慢性的に痰が出てしまうことが多くあります.
介護保険下のリハビリテーションや看護では,利用者さんと長いお付き合いになるので,その中で排痰法が必要になる場面もあるかもしれません.
医療や介護の現場にいる以上,排痰法は必要な知識なのではないでしょうか?
動画講習会で聴診器を当てる場所を勉強しましょう
フィジカルアセスメントで肺痰の区域を特定する方法は,こちらの「動画講習会」で解説していきます.
YouTube でもお伝えしていますが,「動画講習会」の方が内容が充実しているので臨床で使える情報になっています.
是非臨床で使える知識を学びたい方はご視聴ください.
オンラインの動画講習会のため, 好きな時間で,好きな場所で講習会を受けることができます.
セミナーや勉強会に行くとわざわざ足を運んで遠くの方まで行かなければなりません.
交通費や講習会の参加費用がかかります.
オンラインの動画講習会では,
「時間の節約」
「好きな部分だけ聞くことができる」
「好きな場所で聴くことができる」
「比較的安い」
ということで非常にお得なことばかりです.
こんな時代ですので是非「動画講習会」をご活用ください.
新人理学療法士や看護師さん,その他コメディカルの方,医療や介護に携わる方は,患者さんの呼吸が楽にできるように排痰法について勉強していきましょう.
是非,動画を視聴して「呼吸介助スペシャリスト」「スクイージング スペシャリスト」を目指しましょう.
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