筋トレだけでは不十分【どんなメニューをしたらいい?】(シニア、初心者)

転倒予防

シニア世代の方には、筋トレなどのトレーニングが勧められます。

ところが、実は筋トレだけやっていても不十分です

そして、軽い筋トレだけでは不十分です。

『なんちゃって筋トレ』になってるかもしれません。

様々な運動を組み合わせることで運動の効果が出ます。

「転ばない身体を作りたい」

「動ける実用的な身体を作りたい」

「どんな運動を指導していいかわからない」

という方は是非参考にしてください。

なぜ筋トレだけでは不十分なのか? 

人間が歩いて転ばないようにするには色々な能力が必要です。

例えば

転ばないために必要な能力
  • 筋力
  • バランス感覚
  • 素早さ(敏捷性)
  • 感覚(深部感覚、関節感覚)
  • 認知能力

といったことが挙げられます。

筋力トレーニングは、筋肉を太くして、強くさせるものです。

ゆっくりと動かせば、ゆっくりとした筋肉の動き方が向上します。

(筋肉には、遅筋速筋があります。その中間の筋肉も存在します)

転ばないためには、身体を素早く動くすことも必要です。 

つまずいたときには、「 パッ」と足を出して、転ばないように足を踏み直します。

その際には足を素早く動かす動作体を支える足の筋力必要なところに無意識的に足を出す正確さ垂直を保つ感覚体のバランスを整える細かな足の動き十分に動く関節物事を判断する

などの能力が必要です。

転ばないために必要な能力

足を素早く正確に動かす ➡ 敏捷性

身体を支える力 ➡ 筋力

必要なところに無意識に足を出す ➡ 感覚

垂直を保つ感覚 ➡ 平衡感覚

細かな足の動き ➡ 巧緻性

十分に動く関節 ➡ 関節可動域

物事を判断する ➡ 認知能力

ところが、ゆっくりとした動きで筋力だけを鍛えている素早く動かす能力は向上しません

素早く動かすためには、素早く正確に動かすトレーニングをする必要があります(敏捷性)。

足首が固いのであれば、足首の柔軟性を柔らかくしておく必要があります(関節可動域)。

頭の回転速度を上げておかなければ、頭が反応することができません(認知機能)。

筋トレだけでは対応しきれないのです。

筋トレ以外に何をやったらいいのか?

では何をすれば良いのでしょうか?

どんな運動機能、能力を高めればいいのか?
  1. 筋肉を鍛える
  2. 敏捷性を鍛える
  3. バランス能力を鍛える
  4. 関節を柔らかくしておく
  5. 筋肉を柔らかくしておく
  6. 認知機能向上する

このような能力が必要になります。

筋トレだけをしていれば転ばないとうわけではありません

様々な運動を組み合わせることで身体能力が向上します。

例えばこういうトレーニングばかりしていないでしょうか?

また、運動をしている施設がこのようなトレーニングばかり指導してくれるところではないでしょうか?

こんなことないですか?
  1. 毎回、同じようなトレーニングだけをしている(運動のレパートリーがない)
  2. なんちゃって筋トレ
  3. あまり負荷がかからないトレーニングばかりしている
  4. 運動しても疲れない
  5. いつも座って運動している

そんな運動ばかりしている方、運動を指導している方は注意です。 

「筋力を鍛えるポイント」

1.毎回、同じようなトレーニングだけをしている(運動のレパートリーがない)

確かに同じ筋トレを続けることも必要です。

太ももの筋肉を鍛えようと思ったら、1回/2日のペースで筋トレを続けることをオススメします。

ところが毎回、同じ筋肉を鍛えていたらそこの筋肉だけしか鍛えられません。

筋肉は全身にたくさんの筋肉があります。

それぞれ役割が違います。

太ももの筋肉だけを鍛えて歩けるわけではありません。

運動のレパートリーが少なくワンパターンになっているのであれば、様々な運動を組み合わせる必要があります。

2.なんちゃって筋トレ

運動が嫌いな人は、あまり疲れたくありませんよね?

『軽い筋力トレーニング』を数回やって筋トレをした気になります。

筋肉を鍛えるには、筋肉に負荷を与えて筋線維にダメージがあるほどの刺激を与えなければいけません。

筋線維のダメージからの回復過程で『筋肉が太く・強く』なります。

疲れる前に筋トレを止めてしまっては、筋肉は強化されません。

それが『なんちゃって筋トレ』です。

シニアや高齢になると、運動の負荷について甘くなります。

周囲の人もシニアや高齢者の方に負荷を与えることをためらってしまいます。

確かに若い人に比べると疲れやすく運動の耐久性も強くありません。

しかし[『なんちゃって筋トレ』では、運動の効果が得られないかもしれません。

3.あまり負荷がかからないトレーニングばかりしている

これも先ほどと似ていますが、シニアや高齢になると運動に対して消極的になります。

日頃、力を出すと言う行為をあまりしないために、筋肉があっても筋肉の出力が低下してしまいます。

筋肉はいくつもの筋線維が集まってできています。

その筋肉の線維がすべて収縮するわけではありません。

100本の先があっても100本の線維がいつも収縮するわけではありません。

普段から運動に対する刺激が少ない人は、ごくわずかな筋肉の線維しか収縮していません

筋肉が強く、疲労するほどの刺激を与えることで活動する筋線維は増えます。

筋肉が疲れるくらいの刺激を与えてみましょう。

4.運動しても疲れない

筋力や体力がつくほどの体に対する負荷と言うのは疲れます。

これは仕方がありません。

若い人でも同様です。

筋力や体力がつくほどの体に対する負荷と言うのは疲れます。

これは仕方がありません。

若い人でも同様です

運動で成果を出す人たちは、若い人であろうとシニア世代であろうと皆頑張っています。

疲れない程度の運動では、体力の向上は厳しいでしょう。

5.いつも座って運動している

高齢者が集団で運動する施設ではよく目にする光景です。

椅子に座ったシニアの方が、みんなでゆっくりと体操しています。

転ぶと言うリスクを考えれば仕方がないことですが、立つことでしか鍛えられないことがあります。

自分の身体を支えるバランス能力は、立つことでしか鍛えられません。

そして筋肉には『特異性の法則』があります。

特異性の法則は、「トレーニングで動かした筋肉の使い方を学習する」と言うことです。

すなわち、座って膝の曲げ伸ばしをして太ももの筋肉を鍛えても、スクワットで使う筋肉の使い方とは違うと言うことです。

だから、筋トレだけでは不十分です。

いろんな運動を組み合わせることが必要です。

まとめ

筋トレだけでなく、様々な運動を組み合わせよう

転ばないために必要な能力
  • 筋力
  • バランス感覚
  • 素早さ(敏捷性)
  • 感覚(深部感覚、関節感覚)
  • 認知能力

を意識して運動しよう

身体には負荷をかけないと能力は向上しません。

楽して体力はつきません

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