はじめに
大抵の人が体重を減らしたいと思っています。
これを読んでいるあなたも体重減らしたいと思っているのではないでしょうか?
20歳以上の肥満の割合は、男性:33.0% 女性:22.3%と報告されています。(厚生労働省「国民健康・栄養調査報告」)
女性は高齢層で肥満者の割合が多くなり、 60代では28.1%と肥満の割合も高くなっていきます。
もし「肥満」の部類に入るのであればダイエットを意識することが必要です。
【運動したくない】”運動なしダイエット”で痩せたい!
できれば食事だけで体重を減らしたい
と考える方も多いのではないでしょうか?答えは
食事制限だけでなかなか痩せないという方もいると思いますが、病院に入院してくる多くの患者さんは食事制限で体重が減っています。
それほど体重が変わらない人もいますが、体重が減ることが多いと思います。
入院をすると普段よりも運動する量が減ります。
リハビリで運動していても、自宅にいるときの活動量に比べると動かない時間が多いからです。
それでも、体重が減るのです。
活動する量が減っているのに、体重が減るということは、病院で出る食事の摂取カロリーが普段食べている食事の摂取カロリーよりも少ないと考えられます。
そのため、食事のコントロールでも体重が減ります。
ところが、これは理想的な体重の減り方でありません。
活動量が減る ➡ 筋肉量が減る ➡ 基礎代謝が落ちる ➡食事の量が戻る ➡ リバウンドする
という悪循環に陥ります。
減量する時にはどんなことに気をつければいいのか?
ダイエットをする時にはどんなことに気をつけてますか?
闇雲に運動しても効果が出ないことに苛立ち、ダイエットを中断してしまうこともあると思います。
ダイエットのメカニズムについて理解を深めていきましょう。
摂取カロリーと消費カロリーのバランス
体重の管理をするのは簡単なことではありません。
行動様式や遺伝的な要素もダイエットの問題をより複雑にしています。
しかし主には、『カロリー消費量(基礎代謝)』や『運動』が”体重”や”体格”に影響しています。
食べ物として『摂取したカロリー』と『日常生活活動や運動で使うカロリー(エネルギー)』が等しければ現在の体重を維持することができます。
消費カロリーが摂取カロリーよりも大きければ体重は減ります。
運動での消費カロリーを増やすことはなかなか大変ですが、摂取カロリーが1日1200カロリー以下の食事はあまり望ましくありません。
生きるためにはエネルギーが必要であり、1200カロリー以下では十分な栄養素が取れないからです。
摂取カロリーと消費カロリーのバランスを取りながらエクササイズに励むことが秘訣です。
食事制限だけでも体重が減るか?
一時的なダイエットというのは、あまり役に立ちません。
結論から言うと
『運動なしで急激に痩せることは、できなくはないが、望ましくない』
運動の嫌いな人にとってはガッカリする言葉です。
でも、これはダイエットを指導するほとんどの人が言います。
まずは、現実を受け止めましょう。
理想的なダイエットは、「筋肉量を増やして、脂肪を減らすこと」
筋肉量を増やす ➡ 基礎代謝を上げる ➡ カロリーを消費する
基礎代謝が上がれば、車でいうところの燃費が悪くなり、エネルギーを消費します。
筋肉量が増えれば、運動の量が減ったとしてもカロリー消費が多くなり痩せやすくなります。
ついつい
運動しなくても痩せたいわ
と考えがちですが、筋肉量を維持するために運動はしなければなりません。
リバウンドしないダイエットをする
ダイエットで気になるのは『リバウンド』です。
体重が急に減少した人のほとんどの人が再び元の体重に戻ってしまうということがあります。
専門家の方の調査によると、95%の人がリバウンドしているという報告もあります。
芸能人が急激なダイエットをした後に”激太り”をしてしまったという記事を見たことがある人は多いと思います。何度もリバウンドを繰り返してる人もいますよね?
芸能人のように”他人に見られる仕事”をしていてもリバウンドしてしまうのですから、一般の人たちはより一層リバウンドしてしまうことでしょう。
体重を維持するためのエクササイズやプログラムがずっと続けていられれば別ですが、極端なダイエットをしてしまうと時々『暴飲暴食』『ドカ食い』を引き起こしてしまいます。
そして極端なカロリー制限や絶食は、筋肉の量を減らし、脱水の状態になってしまう可能性もあります。
体重を4.0~7kg、またはそれ以上の体重を1~2週間で落としたとします。
その結果はどうなるのでしょうか?
減少した体重のうち70%以上は水分で、10%以上が筋肉などの体の組織の減少です。
減らせた脂肪は減少した体重のうちのわずか3~5%にすぎないといわれています。
理想的なダイエットとは?
繰り返しになりますが、
『筋肉量を増やして、脂肪を減らすこと』
急激なダイエットは、理想的なダイエットの全く逆の状態になってしまいます。
筋肉量を増やすことによって代謝が増え、痩せやすい状況になります。
ところが筋肉量が減ってしまっては、基礎代謝が減り太りやすい状況になってしまいます。
水分の量が減ってしまうことも望ましい状態でおりません。
体脂肪はすぐには消費しません
「痩せたい!」と考えたときには、すぐに体重を落とせるたらいいですよね?
ところが余分な対処法は一夜のうちに蓄積してきたわけではありません。
普段の食事や間食、そういった過剰なエネルギー摂取が少しずつ身体にたまってきたのです。
食事を減らして運動を増やすにしても『200~900g/一週間』の減量はするべきではないと言われています。
毎日ウォーキングをすることによって、長期的なプログラムでカロリーを消費していきましょう。
体重を減らすにはどのくらい運動すればいいのか?
体重を減らすにはどのくらい運動すればいいのでしょうか?
それは運動の頻度・運動の量・運動の強度など様々な要素が関係してきます。
体重を最大限減らして、関節や骨、筋肉など体へのダメージを可能な限り減らすには、
- 怪我の防止にストレッチ体操などを十分に行う
- 運動強度の低いエクササイズを頻繁に行う
- 中~高強度のトレーニングも行う
といったことを意識していきましょう。
心臓血管系の運動は、3~5回/週の頻度が必要ですが、体重を減らすのが目標になら、できるだけ毎日運動する必要があります。
大まかな消費カロリーは、
100kcal の消費=1マイル(1.6km)のウォーキング
と言われています。
体重が軽く痩せている人やゆっくり歩く人は、この消費カロリーよりも少なく、
体重が重い人や歩行速度が速い人はこれよりも消費カロリーが多いと考えられます。
15分の速歩きで消費するカロリーと同じ摂取カロリー
消費カロリーは、歩く速さにも影響されます。
速歩きで歩いた場合を考えてください。
ポテトチップス10枚
アイスクリーム1/3カップ
速足で15分歩いてもカロリーを消費しないことがわかります。
摂取カロリーのコントロールをしないで、運動だけで痩せようというは無理だということがわかります。
アイスクリームは、食べ始めれば1/3では終わりません。
ほとんどの方が1個食べきると思います。
そうなれば45分間速歩きで歩くということが必要です。
このようなことをやり続けるのは無理です。
継続的に運動をする習慣 + 摂取カロリーのコントロール
をする必要があります。
どれくらい運動すればいいのでしょうか?
じゃあ、どのくらい運動すればいいの?
痩せるために必要な運動量はありますが、現実的には、
『自分ができる運動量から始めて、徐々に増やしていく。』
ことだと思います。
運動だけでは痩せませんし、無理な運動は続きません。
あなたがどのような生活をどのくらい過ごしてきたか、運動が好きかどうか、若い頃の運動習慣、当然ながらできる運動量が個人個人で違います。
まとめ
高齢者になってメタボリックシンドロームになると、生活習慣病などの様々な病気になる可能性が増えます。
またさらに高齢になり、体脂肪は落ちないけどでも筋肉量が落ちるという状況になると、自分の足で体重を支えているのが大変な状態になります。
シニア世代でも、肥満を改善して体型の維持をしておく必要があります。
「筋肉量を増やして、体脂肪を減らす」という理想的なダイエットをして、健康的に痩せるようにしましょう。
「栄養管理」と「運動」はいつでもセットです。
運動に不慣れな方はだんだんと運動量が増やせるようにしましょう。